下肢に起こる病気_末梢動脈疾患

どのような病気なのか?

末梢動脈疾患(動脈閉塞症)とは動脈、下肢を栄養する動脈が下肢の血流を傷害する病気で、急性動脈閉塞と慢性動脈閉塞症という2つに分けられます。急性の場合には本当に何も準備が無い状態で詰まりますので6時間以内に血行再建しませんと、脚が助かりません。それに対して慢性の場合はゆっくりゆっくり詰まって行きますので、病院に受診するタイミングが非常に重要になります。

原因と危険因子

この病気を引き起こす原因は急性と慢性では大きく違います。
急性の場合には血栓や塞栓といった物が動脈を急に詰めることによって引き起こされます。慢性の場合は、血管の炎症、膠原病、SLE、リウマチ、強皮症など原因もありますが、90%以上は閉塞性動脈硬化症で、心筋梗塞や脳梗塞を起こすようなものと血管の病気としては同じものがただ場所を変えて下肢に現れているということができます。
危険因子は動脈硬化と同じ以下の4つに成ります。

  • ・喫煙
  • ・糖尿病
  • ・高脂血症
  • ・高血圧


 まさに生活習慣病によって起こるものであり、このような因子が組合わさりますと、重症化すると言われています。


動脈閉塞症の原因

症状について

Fontaine分類

2度の間欠性跛行の段階で診療に来ていただきたいと考えております。4度に達してしまい、壊死だけではなく感染、炎症を伴いますと、切断しなければならない可能性が出て来てしまいます。
そのため感染症を起こす前に、是非専門医に受診していただきたいと思っております。

防ぐには?

原因が生活習慣に寄る病気ですので、1番大事なのはやはりあの、生活習慣改善です。そうでない人に比べて、糖尿病が4倍、それから喫煙が3倍と、重症化しやすいというデータがあります。
まずこういった因子を改善する、或いはなくすというのが非常に重要です。糖尿病はコントロール良くしなければいけませんし、喫煙というのは、あの本人の意思で完全に治す事ができるのです。