ICD(植込み型除細動器)とは
ICD(植込み型除細動器)とは
ICD(植込み型除細動器)は、突然死を起こす可能性があるような心室性の不整脈を持っている方が対象となります。
具体的には、心筋梗塞や拡張型心筋症など、心臓の動きがすごく悪くなっている方は心室性の不整脈を起こしやすいと言われています。
また、心臓の動きが正常でも、ブルガダ症候群という病気が有名ですが突然心室細動になって倒れてしまうような方にもICD植込みを行って経過を見ることになります。
機能と特徴
街でよく見かけるAEDと同じで、心臓の中で心室細動、心室頻拍が起きた時に電気ショックを与えることで正常な脈に戻す機能です。
ICDという器械は電池で作動するので長いもので10〜15年持ちます。その周期で器械を交換します。
生活で気をつけること
運転免許に関して、公安委員会にICD植込みを行ったことの申告義務があります。植込み前に心室頻拍・心室細動などに伴う意識消失の既往がある方は,植込み後6カ月間は車の運転はできません。植込み後6カ月間,意識消失や作動がなければ運転許可になる可能性があります。
その他、ICDを植え込んだから何か制約がある、ということは特にはありません。たとえば心不全や心機能が低下しているような方は塩分や水分を控えるようにして心不全を増悪させないことは大切です。
ただし、ICDもペースメーカーと同じく電磁波の影響は受けますので、多少はそのようなことへの注意が必要です。
入院期間・治療時間
1週間程は入院していただくことになります。
2時間程かかります。皮下植込みタイプのものもあり少し短くはなりますが、そのタイプも約1時間半〜2時間程の治療時間になります。
麻酔について、ICDは必要に応じて最後に電気ショックをして不整脈を誘発して止まるかどうかという検査をすることもあるため、静脈麻酔で寝ていただいた状態で治療をすることが多くあります。