脳卒中は、脳の血管が破れるか詰まって(*図1)起こります。
私たち神経内科医は特に血管が詰まる方を中心に見ています。
脳外科の先生はこの破れたところをみて手術をするかしないかを決めますが、内科医は手術ができません。
脳梗塞にも色々種類があるので(*図2)、その種類を診断してそれに応じて自分たちの持っているスキルを最大限に発揮するということが内科医の仕事になります。
特に一過性脳虚血発作、つまり脳梗塞の前触れを見落とさないということが非常に重要です。
一過性脳虚血発作は検査で異常がでないことが多いので、患者さんからのお話と診察で判断していきます。
脳卒中は一発で歩けない・喋れない・食べられないとなってしまう非常に厳しい病気です。
1981年に脳卒中が、死因としてがんに追い抜かれました。
1985年には心臓病、2011年には肺炎にも追い抜かれて現在、脳卒中は日本人の死因の4位となっていますが、後遺症を抱えた患者さんが増加しています。
日本人の死因の1~4位はすべて喫煙関連疾患です。
脳卒中の症状は以下のとおりです。
突然の激しい頭痛、めまいと歩行障害、発語障害、視力視野障害、麻痺としびれ
これは、アメリカで5つの症状と言われています。
今アメリカではおかしいと思ったら顔と腕と言葉、この3つをチェックをしてひとつでもおかしければ大体7割の確率で脳卒中なのですぐ病院に行くか救急車を呼びましょうという、「ACT FAST」をやっています。
日本でも同じように、「顔で言葉ですぐ受診」というものがあります(*図4)。
普段と違う自覚症状があったら、顔と腕と言葉をチェックしていただいて、もしも脳卒中かなと思ったら救急車で来てください。
![]() 図4-a 顔 |
![]() 図4-b 腕 |
![]() 図4-c 言葉 |
このホームページの著作権は、医師本人及びオーベン株式会社にあります。当社の承諾なく、
本サービスに掲載されている画像・文章など全コンテンツの使用・転写を禁止いたします。