糖尿病の治療法

患者さんご自身でできる糖尿病の治療

 

ご自身で目標をたてましょう。

まずは患者さんご自身で目標を立てる、自分でどうするかを決めることが大事です。
自己決定理論といい、例えば次の月までに体重を落としましょうといって、勝手に医療者側から5kgと決めるのではなく、患者さんご自身に目標を立てていただくことです。 万歩計で急に1万歩が目標といわれて歩けない方は、5000歩でいいから歩くということをご自身で自分めることです。決めたことは命令されたことよりも「やろう」という意欲が湧いてきます。

 

仕事などで忙しいときには。

仕事が忙しいから診察に来れない、食事を見直している暇がないという方は日常的に遅くまで働いていますので、血糖値が上がる生活パターンに陥るケースが多くあります。 このような場合にはおにぎり1つで良いので6時〜7時くらいに軽く間食をすることをお勧めしています。
軽く間食をすることで深夜に帰宅してからの過食を避けることができます。大変忙しい生活を送っている方の全てを一度に改善するのは無理ですので、百改善すべき場所があるとすると、そこを九十にすることから始められたらよいと思います。

 

糖尿病の透析について

糖尿病には色々な合併症がありますが、なかでも糖尿病性腎症は非常に重要な合併症です。現在新たな透析導入をする方の原因の第1位は1998年以降糖尿病性腎症になっています。 現在の年間の透析導入の44%の方が糖尿病性腎症です。血糖値が悪い状態が長く続くことが糖尿病生腎症の発症もしくは進行に大きく関係します。 さらに血圧のコントロールも糖尿病性腎症に大きく関係します。糖尿病性腎症を防ぐためには血糖値と血圧をきちんと下げることが非常に重要で、その治療法を長く続けていくことが重要です。 この両方のコントロールが悪い状態が続きますと、徐々に腎症が進行し、最後には透析が必要となってしまいます。