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病気

治療


 

名古屋の中心に位置し、藤田保健衛生大学第二教育病院であるばんたね病院は2016年6月に新病棟が完成しました。また、それに伴い、総合外科・膵臓外科学教室は藤田保健衛生大学豊明校から藤田保健衛生大学第二教育病院に移動し、講座名が消化器外科学講座になりました。
 スタッフは主任教授1名、教授(小児外科)1名、准教授1名、講師3名、助教5名、助手3名、非常勤医師5名から構成されています。肝胆膵疾患の手術的治療を中心に消化管疾患、小児外科疾患、血管外科疾患と幅広く診療を行っております。また、スタッフがそれぞれ専門領域をもち、高度先進的医療に対応しています。特に、膵臓領域では膵良性疾患あるいは低悪性度の疾患に対しては、従来、膵頭十二指腸切除術や脾合併膵体尾部切除術などが行われていましたが、当科では、残せる臓器は残す、膵臓も残せる膵は可及的に温存するという考えのもと、根治性を考慮した膵縮小手術を積極的に取り組んでいます。
 従来の膵切除後には高頻度に術後糖尿病、消化吸収障害などが発生することがありますが、縮小手術により、患者さんの術後QOLは改善できます。また、当科は低侵襲治療にも対応しており、特に腹腔鏡下手術は患者さんにとって低侵襲であり、術後の入院期間が短縮できます。縮小手術と低侵襲手術を組み合わせた、過不足のない患者さんに最もメリットのあるオーダーメード手術を行っております。進行膵癌、胆嚢癌、胆管癌、乳頭部癌に対しても、積極的に癌を残さない手術を目指しております。術前に抗がん剤治療をおこなってから手術を行う方法、手術後に補助的に抗がん剤を行う方法、抗がん剤と放射線療法を行う方法など、進行度により、患者さんひとりひとりに最も適切な治療を提供しています。胆石症は年間約150例であり、腹腔鏡により手術を行っています。臍の穴1つから胆嚢摘出をおこなうことにより、腹部の傷がほとんどめだたない単孔式胆摘術もおこなっています。胃癌・大腸癌に対しても患者さんにとって最も効率の良い、体にやさしい手術である腹腔鏡下手術を積極的に行っています。
 一般外科領域の鼠径ヘルニア、急性虫垂炎なども腹腔鏡下手術を中心にいろんなオプションを備えております。