石口恒男先生のウェブサイト

肝細胞癌の肝動脈塞栓療法(TAE)

肝細胞癌の治療法には、

 
  1. 手術で癌を切除する
  2. 針を刺して焼く(ラジオ波焼灼術など)またはアルコールを注入する(エタノール注入療法)
  3. 癌を栄養する血管に抗癌剤と塞栓剤を注入し、血流を遮断する方法(肝動脈塞栓療法)
  4. 肝臓を取り出し他人の肝臓を移植する方法(肝移植)
  5. 放射線照射による治療(放射線療法)
  6. 抗癌剤による治療(化学療法)などがあります。

癌の数が少ない場合は、手術やラジオ波焼灼術などを行ない、癌の数が多い場合は、肝動脈塞栓療法を行うのが一般的です。

対象となる患者さん

肝臓の機能が比較的保たれている(黄疸、多量の腹水や出血傾向がない)、門脈(肝臓の血管)がつまっていない、肝臓外への転移がないなどの条件にあった患者さんが対象となります。

手技の様子、実績

肝動脈塞栓療法は血管撮影室で行います。局所麻酔下に大腿の付け根の動脈から、カテーテルと呼ばれる管を肝動脈まで挿入します。血管撮影を行い、癌の広がりを確認します。そして癌を栄養する血管を同定し、抗癌剤とリピオドールという造影剤を混和して注入します。リピオドールは肝細胞癌に取り込まれ、抗癌剤の効果を高めます。その後、ゼラチンスポンジで栄養血管を塞栓し、癌への血流を遮断します。
私たちの病院では、年間120-140件の肝動脈塞栓療法を行っています。特に、できるだけ癌の近くまでカテーテルを進めて、最大の治療効果が得られるよう技術と器具の工夫を行っています。消化器外科、消化器内科との密接な協力体制のもとに、手術やラジオ波焼灼術を含めた、一人一人の患者さんに最適な治療を検討し実施しています。


▼肝動脈塞栓療法(TAE)の原理

ステントグラフト

足の付け根の動脈から細い管(カテーテル)を肝臓の動脈まで進め、腫瘍を栄養している動脈から、抗癌剤とリピドール、塞栓物質(ゼラチンスポンジ)を注入します。(日本IVR学会ホームページより)。


▼肝動脈塞栓療法を施行後の肝細胞癌

ステントグラフト治療の状態

 

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