動脈の病気

閉塞性動脈硬化症の検査について 

 閉塞性動脈硬化症の検査として1番端的なものは脈を診ることです。詰まっている部分の先の脈は弱くなっていますので脈が触れにくくなります。また、患者さんがドクターの前で歩いてその様子を見ることで分かります。
 次にABIという検査があります。これは四肢の血圧を同時に測り、腕の血圧と足首の血圧を比べる検査方法です。足の血管に詰まりそうになっている箇所があると足の血圧が非常に低くなりますので腕と比べてどの程度低いのかという比率を出し、その比率からもっと血管が狭まっている場所があるのではないかということを予測することも可能です。

閉塞性動脈硬化症の治療について 

 重症度とABI検査で出る結果は必ずしもイコールにはなりません。検査結果ではそうでなくても患者さんが安静にしていても痛いと感じるのであればそれは事実として痛みがあるわけですので、重症になった場合は症状を優先してより詳しい検査をしながら治療法を決めていきます。
 治療方法としては大きく薬物治療、カテーテル治療、バイパス手術の3つがあり、目的やメリット、デメリットを鑑みた上で治療方法が決められます。
 カテーテル治療に関しては向いている箇所向いていない箇所があり、有効性が確実であるとされている箇所は骨盤の中となっています。ここでの治療は成績が良く、患者さんが足をひきずって歩いていたのが嘘のように治ってしまうことも多々あります。一方で膝から下の部分は成績が必ずしも良いとは言えないのが現状です。