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高血圧の治療法

[食事と運動の改善][肥満の予防][睡眠時間を長くする] 高血圧の予防と改善!

改善が必要な高血圧は140超えた段階ですので、ここから血圧を下げて正常に戻すというのは至難の業です。基本的に、食事と運動と睡眠、この3つを正しく改善するようにして、それでも治らない場合には、薬剤を飲むことです。降圧療法を正しく受けるということが大切だろうと思います。高血圧は一旦薬を飲み始めるとずっと一生飲まなくてはいけないのではないかと心配されて、なかなか踏み切れない方がおられます。さらには安静にして自分では調子のよいときの血圧だけを測定してしまったり、大目に見たりします。1回目160、2回目140、3回目120とすると、120がでるから心配ないと自己判断してしまいますが、重要なのは平均値を取ることです。平均の血圧が高い場合には、怖がらず、ごまかさず、薬を規則正しく飲むことが大切です。それに加えて、先ほどの生活習慣を改善することで治療の効果も格段に上がります。

[糖尿病、慢性の腎臓病、心血管イベント、脳卒中、心筋梗塞を起こした方 治療法:
レニン・アンジオテンシン系の降圧薬][血圧がものすごく高い、高齢である、という場合 治療法:カルシウム拮抗薬][上記でうまくいかない場合 治療法:少ない量の利尿薬]それでもコントロールできない! 原因を探る・睡眠時無呼吸症候群・腎臓病・血圧を上げるようなホルモン 等

治療は生活習慣を改善することに加えて、降圧薬を正しく飲むということが大切になります。

基本的には糖尿病、慢性の腎臓病、そして心血管系、脳卒中、心筋梗塞を起こしたことのある方というのは、通常の血圧がただ単に高い方よりもリスクが高いといわれます。そういう方は、レニン・アンジオテンシン系というホルモンを抑制するような降圧薬を飲んでもらうことが最初の第一歩になります。

このような既往症によるリスクは少ないが、例えば、血圧がものすごく高い、高齢である、という場合は、カルシウム拮抗薬からスタートすることになります。通常、降圧薬としては、レニン・アンジオテンシン系の抑制薬(ACE阻害薬、アンジオテンシン受容体の拮抗薬など)、もしくは、カルシウム拮抗薬、このいずれかでスタートするという形になります。
これで上手くいかなかったら、少ない量の利尿薬(体の中で塩分を排出する)を追加して3つ組み合わせて治療していきます。その組み合わせで約9割以上の人に効きます。

しかしながら、それでもコントロールができない場合、それを治療抵抗性の高血圧と定義します。通常の高血圧治療でうまくいかない方に対しては原因を探ることになりますが、一番頻度として多いのは睡眠に関係している病態で、特に睡眠時無呼吸症候群です。
他には腎臓病や、腎臓の血管が細くなっているために血圧を上げるようなホルモンが出ていることがあります。また、ナトリウムの排泄を妨げるホルモンを分泌する腫瘍があるなど、何らかの原因があって血圧が上がる、二次性の高血圧の方がいらっしゃいます。このような場合には通常の治療でコントロールができませんので、原因に立ち戻って精査をすることになります。