プロフィール

井上 耕一先生
Dr.KOICHI INOUE
勤務先・役職
独立行政法人国立病院機構大阪医療センター
循環器内科 不整脈 センター長
日本不整脈心電学会アブレーション委員会
理事
専門分野
- カテーテルアブレーション(特に心房細動)
- デバイス(ペースメーカー、ICD、CRT)治療
- 難治性不整脈の管理
略歴
- 大阪大学医学部 卒業
- 大阪大学医学部付属病院
- 桜橋渡辺病院内科
- 東京大学医科学研究所特別研究学生
- 大阪大学医学系研究科大学院卒業
- 桜橋渡辺病院心臓血管センター 不整脈科科長
- 桜橋渡辺病院心臓血管センター 内科部長兼任
主たる学術認定医・専門医等
- 日本不整脈学会認定不整脈専門医
- 日本循環器学会認定循環器専門医
- 日本内科学会認定内科認定
- ヨーロッパ心臓病学会フェロー
患者さんへのメッセージ
不整脈にはいろいろな種類があります。
あまり怖がりすぎないで、正しい判断をすることがとても重要です。
症状の有無では危険な状態かどうかを判断できませんので、しっかり主治医の先生と相談をして治療方針を決めていただければと思います。
重症になることもあるので、正しく恐れながら、油断せずにきちんと対処していくことが大切です。
不整脈の治療はかなり専門的な部分が多く、専門の先生でも一人で出来る治療は限られますので、不整脈専門医が多くいるような病院、専門の医療スタッフが多い病院、経験が豊富な病院で治療するのが、良い不整脈治療をうける秘訣かもしれません。
ドクターになったきっかけ
学生の頃は、医師というのはすごくハードルが高い仕事に感じていました。ですが、せっかくであれば人の役に立つ仕事がしたいと考えて、医学部を志しました。
学生時代に何科に行こうと決めていたわけではなかったのですが、まずは内科に入りました。私の中の「医者」のイメージが内科医だったからです。
その中で治療が一番ダイナミックに反応してくれるのが循環器内科でした。やりがいがあるうえに人の命を助けていることが実感出来るので、循環器内科に入りました。
最初は不整脈疾患、冠動脈疾患、画像診断、集中治療管理などすべてを担っていたのですが、その中で患者さんのニーズが多かった不整脈治療の比重が大きくなりました。
元来小器用で、独学でいろいろ学ぶことも得意だったものですから、進歩の著しい不整脈治療法をいち早く取り入れることが出来ています。
気が付くと「不整脈の専門医」として周りに頼ってもらえる存在になっていました。

図1.学会の様子
心掛けていること
どの科でも同じだと思いますが、患者さんに納得をして治療を受けていただく必要がありますので、わかりやすくお話をするということを常に心がけています。
患者様に治療方針をわかりやすく提示して選んでいただくようにしています。
治療する時のやりがい
患者さんがよくなって「ありがとうございました」と言っていただけることが多くあります。日々その「ありがとう」という言葉に包まれて生きているような感じがしていて、それが何よりのやりがいに繋がっています。
また、「僕がやらなければ誰がやる!」という気持ちで治療をしている部分もあって、今日も無事終わったな、という力を出し切った感じで1日が終えられることもやりがいの一つです。
座右の銘
『己の欲せざる所は、人に施す勿れ』
有名な孔子の故事成語です。
治療方針で悩むことは多いですが、「自分や自分の家族が患者であった場合に、どのように治療して欲しいか?」を考えながら決断をするようにしています。
『我唯知足』(足るを知れば、煩悩による迷いも消え、心清き状態でいれるということ)という禅の言葉の通りありたいと思って、現在修行中です。
趣味・休日の過ごし方
日曜日に休みをとることができるときには、家族と過ごしているか、ランニングをしているか、お酒を飲んでいるかのどれかです。
お酒は大好きで、お酒を飲むことが日々のストレスの発散になっているかと思います。
学生時代
出身は徳島の山間部です。地元の公立高校で、のんびりとした学生生活をすごしました。
体が大きい(身長185cm)こともあり、大学生時代はラグビー部に所属していました。と言うと、豪快な印象を持たれるかもしれませんが、どちらかというと垢抜けない、おとなしい感じの学生だったと思います。
大学の同級生100人の中で、一番田舎の出身でした。都会の垢抜けた人達に慣れることに四苦八苦しながら、一生懸命背伸びしていましたね。