末梢動脈疾患について

末梢動脈疾患は「足梗塞」

 末梢動脈疾患は動脈硬化で血管が徐々に細くなっていく病気です。一言で言うと「足梗塞」と言えます。頭の血管が詰まれば脳梗塞、心臓の血管が詰まれば心筋梗塞と言われております。一般的に閉塞性動脈硬化症という言葉は非常に分かりにくい言葉ですので、足の血管が詰まって痛いという時は足の狭心症であるし、完全に詰まって安静時疼痛、或いは壊疽になった場合は足梗塞と考えると理解がしやすいと思います。

 

末梢動脈疾患の症状について

 末梢動脈疾患の症状はその程度、重症度により4つに分類されています。

 第1度は無症状となっていますが、人によっては冷感、しびれ感などの症状から始まります。

 第2度は間欠性跛行といって、歩くと足が痛くなる症状です。しばらく休んでいるとその痛みが良くなるので休み休みでしたら歩くことができますが、連続して歩くことが出来なくなります。

 第3度は安静にしていても足が痛いという状況で、ここから先は重症虚血肢といって、重症な分類に入ります。

 第4度になると足に潰瘍や壊疽ができたりして、非常に痛みも酷くて、最終的に足を切断せざるを得ない場合があります。

末梢動脈疾患の分類

末梢動脈疾患になりやすいタイプ

 この病気は70歳前後で発症する患者さんが非常に多くなっています。心筋梗塞等と比較すると10歳くらい平均年齢が上になります。そして煙草を吸う方、糖尿病の方、あるいはコレステロールが高い方が末梢動脈疾患になりやすいと言われています。最近は糖尿病で透析をする患者さんが増えていますが、透析をすると糖尿病と合わせて血管にカルシウムが沈着して血管が詰まりやすいという状況が起こります。そのため非常に重症化しやすくなり、透析患者さんの末梢動脈疾患が増えているというのが現状です。

○男女差

 日本では男女比が2〜4対1で男性の方が多いということになっています。間欠性跛行(歩くと足が痛くなる症状)で病院に来る方の多くは男性で、女性は非常に少ないのが現状です。この原因は男性の方が痛がりであり、女性の方が我慢が強いということが1つあります。また生活習慣の問題や社会的な背景もあります。

肥満

 肥満の人は末梢動脈疾患になりやすく、死亡率が高いというデータがあります。実際に検討してみるとBMIが18.5未満の痩せ型の人の生命予後は悪く、死亡率が非常に高くなっています。生命予後が1番良いのはBMIが24程度の方です。BMI指数が22であると大体正常といわれているので、若干太めの方が長生きできるというデータがあります。ただし、BMI指数が25以上になるとまた死亡率が高くなってしまいます。