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Dr.YUJI MATSUMARU's
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松丸 祐司 先生

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プロフィール

松丸 祐司 先生
DR.YUJI MATSUMARU

勤務先・役職

筑波大学 脳神経外科脳卒中予防治療学講座 教授

専門分野

  • 脳卒中の治療と予防
  • 脳疾患および脊髄疾患に対する血管内治療
  • (カテーテルインターベンション)

略歴

  • 筑波大学附属病院脳神経外科
  • パリXI大学ビセットル病院神経放射線科
  • 国立水戸病院脳神経外科
  • 筑波大学臨床医学系脳神経外科講師
  • 筑波大学大学院人間総合科学研究科講師
  • 虎ノ門病院脳卒中センター脳神経血管内治療科 部長

主たる学術認定医・専門医等

  • 日本脳神経血管内治療学会専門医、指導医
  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本脳卒中学会専門医
  • 日本脳神経血管内治療学会理事
  • 日本脳神経外科学会評議員
  • 日本脳神経外科コングレス運営委員
  • 日本脳卒中学会
  • 日本脳卒中の外科学会
  • 日本頚部脳血管治療学会
  • 日本神経放射線学会
  • World Federation of Interventional and Therapeucic Neuroradiology

患者さんへのメッセージ

脳卒中や脳の血管の病気は怖い病気です。ただ、ほとんどの病気は予防や治療が可能です。ですから、その病気がどういうものであるかよく理解してその対処法を冷静に考えればそんなに心配するものでもありません。今、脳ドックを受けて、未破裂脳動脈瘤が見つかる方がたくさんいらっしゃいます。それらの方は脳の中に爆弾があるといって非常に恐れながら外来にいらっしゃいますが、そのほとんどの方の脳動脈瘤の破裂率は非常に低いものです。なので、病気をよく理解して、正しく付き合っていくのがいいのではないかと思います。
また、最近は予防的な治療が増えてきたこともあり、脳卒中の治療にも色々な方法があります。そのため治療を勧められたときに、よく医師と相談する必要があります。選択肢の増加に伴いセカンドオピニオンという考えも普及してきました。その先生の意見が他の先生とどう違うのか、他の先生の意見も聞いてみるというものです。患者さんからしてみれば、そのようなことを主治医に申し出るなんて失礼じゃないかとか、先生が怒るんじゃないかとか、そういったことを気にされる方もいますが、心配する必要は全くありません。他の先生の意見を聞くことによってその主治医との関係が深まることもあります。
積極的にセカンドオピニオンは利用した方がいいと思います。ただ、三人も四人も、多くの先生に意見を聞くことは得策ではないと思います。主治医の方の紹介する先生や、自分の周りにいる信頼できる先生にセカンドオピニオンを申し出ることをおすすめします。

治療で心がけていること

わたしは、手術で患者さんを治したいと思って脳外科医になりました。しかし脳外科医になってよくわかったのは、患者さんは誰一人として手術を受けることを望んでいない、ということです。できることならそのままそっとしておきたいし、できることなら薬で治してもらいたい、という方がほとんどです。

わたしは脳外科医ですが、なるべく患者さんに負担の少ない治療をめざし、血管内治療を始めました。血管内治療は現在非常に進歩していますが、やはり患者さんに対して負担が残ります。ですから、この治療が本当にその患者さんにとって必要なのかどうかよく考えて治療をおすすめしています。

趣味・休日の過ごし方

自分が今、患者さんに一番聞かれて困ることは、先生の趣味は何ですかという質問です。医師になる前は、山登りやスキーをしたりしていましたが、脳外科医になってその趣味がすべて止まってしまいました。最近は釣りを始め、少しずつ楽しみを見つけていますが、まだ趣味は探しているところです。

チーム医療

わたしは東京の虎ノ門病院で、12年間、脳血管内治療科の部長として、脳卒中の予防と治療を行なって参り、昨年の11月にわたしの母校である茨城の筑波大学に移りました。筑波大学でも脳血管内治療を中心とした脳卒中の予防と治療に従事します。

筑波大学では脳卒中診療グループというものをこれから作り、脳外科医と血管内治療医と脳卒中内科医が力をあわせて包括的な脳卒中治療を始める予定です。外科医と内科医が共同して治療することは、今まで日本ではあまりありませんが、そういった診療グループを作って、最も良い治療を迅速に患者さんに提供していくつもりです。

これからの目標

脳血管内治療は、今急速に進歩しています。特に脳梗塞の急性期医療に関しては今までほとんど無力だったものが、多くの方を社会復帰させられるようになりました。この治療を一人でも多くの患者さんに届けたい、一人でも多くの医師に習得してもらいたいと思っています。これからは、自分で治療するだけでなく、若い先生方にこの治療を正しく伝え、多くの方に正しい血管内治療をやっていただけるようになりたいと思います。