宮本明先生の ウェブサイト

末梢動脈疾患

重症虚血肢

血管内治療

●薬物療法

動脈が狭くなっている、あるいは閉塞している場合、血液をいかにして固まりにくくするか、という事が問題になります。
通常は抗血小板剤といって血小板の粘着度を下げ、 血を固まりにくくする薬を使う事が一般的です。
更に、この病気を合併する疾患、つまり冠動脈、脳血管といった動脈硬化性疾患は全身にわたって起こる可能性があるので、そのためにも抗血小板剤というものが必要になります。
ただし、出血合併症に注意が必要です。(胃潰瘍、眼底出血など)

●運動療法 ( 間歇性跛行の場合 )

運動療法は大事な治療法の一つとして現在も行われています。 しかしながら、この運動療法と言うのは患者さんの根気が必要であったり、痛みに耐えて治療をしなければならないという事がありますので、継続的にできにくいという欠点もあります。

●血行再建術



再還流治療:詰まった血流を直接流す方法です。

カテーテル治療

侵襲度が少ない(ほとんどが1泊2日、術創がない)
手技関連死亡がほとんどない
再治療率が高い(再狭窄)

バイパス手術

再治療率が少ない
侵襲度が高い(術創など)
周術期死亡がある


※どちらに適しているかという事は十分専門施設の先生と相談する必要があります。

治療が終わった後は抗血小板薬は必要なくなると思いがちですが、基本的には全身に動脈硬化が存在している可能性がありますので、予防という観点からも抗血小板剤は意味があります。


●その他

血管新生、温熱療法、高酸素療法などがあります。


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