インプラント治療にかかる時間は、ケースごとに異なります。
歯が失われたところにインプラントをそのまま埋める手技を施すことができるケースはほとんどありません。
歯を失うときに骨が大きく損なわれることもあれば、歯茎も失うこともあります。
それぞれ、損傷した部分を再建した後にインプラントを施すことになります。
したがって、どの部分をどれほど損傷しているかにより治療の期間が延び、手術の回数も増えます。
それにつれてインプラント治療の値段も変わっていきます。
インプラントを埋め込む手術自体は1回で終わりますが、インプラントの上にかぶせる段階までは1回では行いません。
インプラントが骨とくっついて定着しているかどうかを確認してから上にかぶせるものを製作していきますので、当院では大体2カ月程度かかっています。
インプラント手術後上からかぶせるまでの間には、土台が安定するまで治療中の部分に力が加わらないように、またそれまでの見た目も考慮して仮歯を作ります。
ただし、元々入れ歯を使っていた患者さんの場合は、仮歯ではなく入れ歯を使いながら過ごしていただいたり、患者さんによっては何も入れなくても気にならない場合もあります。
それぞれのケースに沿って、仮歯を作ったり、入れ歯を入れたり、患者さんに合った方法を考えながら治療に臨んでいます。
インプラントを埋め込む手術の後、縫ったところの抜糸を1週間程度で行います。
その間、食事等の制限はありません。
歯が失われた場所に対する治療法は3種類あります。
入れ歯、インプラント、もうひとつは周囲にある歯を橋げたのように使ってかぶせるブリッジという方法です。
この中では、失ってしまった歯の部分に、歯の代わりにインプラントと呼ばれるチタン製の人工歯根を埋め込んで上からかぶせるインプラントが1番単純な考え方です。
メリットとしては、インプラントは人工歯根と呼ばれるように、人工の歯であり、人工の臓器であることです。
入れ歯は義歯と言い、インプラントとは考え方が異なります。
入れ歯は道具であり、その道具を患者さんが使いこなして噛むという動作を行うことになります。
その点、インプラントは人工の臓器であることから、外れにくく、限りなく自分の歯に近い感覚でものを噛むことができるようになります。
デメリットは外科手術で体に傷を作らなければならないことと、治療にかかる費用が高額であることです。
当院では、全国平均が1本37〜38万円でしたので、その金額に合わせて金額設定をしています。
ただしこれは基本の費用であり、骨を作る手術が必要であったり、歯茎を作る手術が必要であったりすると、それぞれの値段が加算されていきます。
患者さんに1番合う材料を選んでいるため、材質によって費用が変わることはありません。
インプラントのリスクは、一般的な外科処置と同じです。
大きな血管を切ることによる大量出血や、神経の損傷による唇の麻痺などが考えられます。
これらは、術前にCT検査をし、血管や神経の位置を把握したうえで手術を行うことで回避することができるリスクです。
当院では1996年よりCT検査を基本検査として導入しております。
昨今、インプラント治療に関するトラブルが見られるようになりました。
その中には、外科処置のトラブルによるものもありますが、現在、かなり精度良くインプラントを入れることができるようになっています。
従ってはじめの診断と検査、そして手術を正確に行う技術を常々怠らずに行うことがリスクを軽減させていくことにつながります。
私はリスク対策のひとつとして、サージカルガイドというものを使用しています。
インプラント治療は、CTを撮り、構造を確認して、インプラントを入れる最適の位置を決めます。
しかし、フリーハンドではその位置に正確に埋めることができません。
位置のずれが大きいと、先述のトラブルにも結び付きます。
そこで、サージカルガイドを使って、ずれを限りなく小さくしています。
サージカルガイドを作成するため、1回分治療の手間が増えてしまいますが、最善の治療を施すために必ずサージカルガイドを使用しています。
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