歯科医をめざした理由
私の父は整形外科医でした。子どもの頃から家族と一緒に食事もできないほど忙しい父をそばで見ていました。隣のいとこの家は歯科医でした。子ども目線で「歯医者のほうが楽かな」と思っていました。小さな頃から隣の家に遊びに行き、歯の模型などを見たり触ったり、身近に歯科医療を感じていた影響はあると思います。今では歯科医も忙しく大変な仕事と痛感しております。
歯科医としてのやりがい・モットー
長く従事すればするほど、歯科医は患者さんのお口の中をトータルで診るというやりがいのある仕事だと感じます。
モットーとしていることは、「負けたことに負けるな」です。常にそのことを思っています。長年、歯科治療に携わっていれば、誰でもその経験の中でうまくいったこともあればいかなかったこともあります。よい経験は次に活かしますが、うまくいかなかった場合でも繰り返すことのないように努めることも当然と思っています。そのためには、患者さんの状態をしっかり検査し診断していくことが一番重要だと考えます。治療には技術的なことはもちろんですが、患者さんの全体を診てバランスの取れた治療が必要です。治療のバランスを養うためには歯科の勉強のみではなく、感性や審美性を養うなど、広い視野と応用力が必要と思っています。
若手医師育成のために
月に３回程度、歯科医育成のため講演活動などを行っています。若い医師たちへ伝えたいのは、どのような状況の患者さんに対してもゴールを見据えて治療するということです。そのためには検査診断をきちんと行い治療計画を立てるということが歯科治療の中で一番大切だと考えています。その患者さんの治療が終わった状態が見えている、そんな歯科医になっていただきたいと思っています。