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■腹部大動脈瘤とは?
リュウというのは瘤(こぶ)という字を書きます。腹部大動脈瘤とはお腹の大動脈にできた瘤です。腹部大動脈が、膨らんでできるのが腹部大動脈瘤です。
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左の図は腹部大動脈瘤のCT画像です。
背骨の前におりてきている管が腹部大動脈です。
この腹部大動脈が矢印の部分で膨らんでいるのがわかります。
これが腹部大動脈瘤です。 |
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■症状について
無症状のことが多いです。ただし、人によっては自分でお腹を触った時にドクンドクンと脈が触れるという方もいます。 |
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■原因について
以前は腹部大動脈瘤は動脈硬化によって起こるものだと考えられていましたが、
最近ではそうではなく、大動脈瘤ができたことによって動脈硬化が動脈の中に起こると考えられるようになってきました。
大動脈瘤がなぜ起こるのかということについては今のところはっきりとは分かっていません。
変性性疾患といって、大動脈の中膜が何らかの原因で変性、つまり痛んできて、それが動脈の圧に耐えられなくなり、徐々に膨らんでくる事が最も多い原因であると考えられています。
ほかには煙草の中のニコチンが、大動脈瘤を大きくする一つの大きな原因になっていると考えられています。従って喫煙が大動脈瘤を大きくする原因となります。
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■大動脈瘤の治療
大動脈瘤は症状がないことが多いので、小さなものであれば注意深く様子を観察していきます。
大動脈瘤の一番大きな合併症は「破裂」です。
破裂するとお腹の中に出血を起こして命取りになりますので可能な限り、破裂しないうちに手術をすることが重要になってきます。
破裂しやすい、しにくいという判断の基準は瘤の大きさです。
日本では大体横幅が5cmを超えると手術をする施設が大多数です。
ただし、これは体の大きさによって変わります。体の大きな人の5cmと体の小さな人の5cmとは違います。
欧米では体の大きな人が多いせいか、6cmくらいを限界点にする施設も多いようです。
埼玉医科大学総合医療センターでは体の小さな女の人で4cmで破裂したというのが、一番小さな大動脈瘤の症例です。
一般的には大きさを注意深く観察し、5cmを超えると手術をするという方針にしています。
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