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逆流性食道炎の診断と治療

 逆流性食道炎の診断


    この頁では、逆流性食道炎の症状や診断についてご理解いただくため
       4.逆流性食道炎の問診・検査
       5.逆流性食道炎の症状
       6.逆流性食道炎に対してなぜ治療が必要か?
    についてご説明します。







4.逆流性食道炎の問診・検査

逆流性食道炎の診断や治療の効果をみるために以下に示すような問診や検査が行われます。

問診

胸やけの診断・治療では、詳しい問診で、患者さんが感じている症状を先生に正しく伝えることがとても重要です。逆流性食道炎などの診断のために特別に作られた世界共通の問診票(QUEST問診票)を使 って、症状を判定することもあります。


内視鏡検査

上部消化管内視鏡(いわゆる胃カメラ)を口か鼻から入れ、モニターで食道の粘膜の状態を確認する検査です。
 びらんや潰瘍がみられるか、重症度はどれくらいかが分かります。重症度の判定には、粘膜の色調変化およびびらん・潰瘍の大きさや広がりによって判定する「ロサンゼルス分類」がよく使われます。


組織の検査

食道の病変が逆流性食道炎によるものか、がんなど他の病気によるものかの区別が難しい場合は、内視鏡検査の時に病変部分の組織をとって、組織学的検査を行います。


酸分泌抑制薬による診断(PPIテスト)

胸やけがあっても内視鏡検査で異常がみられない場合や、内視鏡検査が行えない患者さんに対して行われる診断法で、逆流性食道炎や非びらん性胃食道逆流症の治療に使われるプロトンポンプ阻害薬(PPI)を7日間、試しに服用して、効果があるかみるものです。この方法で胸やけなどの症状が良くなれば、逆流性食道炎や非びらん性胃食道逆流症の可能性が高いと診断されます。


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5.逆流性食道炎の症状

 

逆流性食道炎では胸やけのほかに、呑酸(どんさん:酸っぱい液体が口まで上がってくること)、胸痛、咳、のどの違和感、不眠などさまざまな症状がみられます。しかし、なかには食道に炎症が起こっていても、あまり症状を感じない患者さんもいます。これら食道に関係した症状(食道症状)と、食道とは異なる臓器に生じる症状(食道外症状)がありますが、最近では食道外症状が非常に多いことが解ってきて問題になっています。



食道症状

1) 胸やけ・呑酸(どんさん)

胃液や胃の内容物が食道に逆流すると、胸のあたりに焼けるような不快な感じがする胸やけが起こります。また、酸っぱい液体が口まで上がってきてゲップがでる「呑酸(どんさん)」という症状が現れることもよくあります。ひどい時は吐いてしまうこともあります。


2) のどの違和感・声がれ

逆流した胃液で、のどに炎症が起こり、違和感や痛みを感じることがあります。ひどくなると食べ物が飲み込みづらくなったり、声がかれたりすることもあります。



食道外症状

1) 喘息

逆流性食道炎の患者さんに喘息が起こることがあります。逆流した胃液が、のどや気管支を刺激したり、食道の粘膜を通して神経を刺激したりして起こると考えられています。 逆流性食道炎の治療を行うと、喘息の症状が改善する患者さんもいます。

2) 慢性咳嗽(長く続く咳)

原因不明の長く続く咳と胃酸の喉までの逆流が関連しているとする報告もあります。しかし、反対の意見もあり現在検討されています。

3) 胸の痛み(非心臓性胸痛)

逆流により胸がしめつけられるような、狭心症に似た痛みを感じることがあります。心臓の痛みと間違われることがあります。

4) 睡眠障害

逆流性食道炎を有する患者さんは睡眠障害を伴う方が多いことが報告されています。夜間に逆流を生じやすいことが睡眠障害につながると考えられています。

5) その他

副鼻腔炎・う歯(虫歯)・反復性中耳炎など様々な症状も逆流性食道炎と関連していることが推察されています。

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6.逆流性食道炎に対してなぜ治療が必要か?

  胸やけや逆流による症状は不快なものですし、全く関係がないと思われる喘息などの症状も逆流性食道炎によって起きていることもあります。逆流性食道炎治療の治療により、逆流性食道炎によるさまざまな不快な症状が改善する可能性があります。
 現在、逆流性食道炎に非常に効果的な薬があり、ほとんどの方は、こうした薬で症状をなくすことができます。ただ、症状がなくなったからと自分の判断で治療をやめてしまうと、再発を繰り返すことが少なくありません。不快な症状から解放され、再発しないようにするために、医師の指示を守って治療していきましょう。逆流性食道炎を治療することは、食道の粘膜が胃の粘膜に変性するバレット食道や食道癌などの合併症の予防につながる可能性があると考えられています。たとえはっきりとした症状を感じていなくても、逆流性食道炎の炎症の治療に取り組むことは大切なことです。また、胸やけは逆流性食道炎で起こるだけでなく逆流性食道炎以外の病気でも起こることがあります。きちんと検査を受けて、他の病気がないか確認することも大切です。
逆流性食道炎にみられる胸やけや胸の痛みなどの症状は、他の病気でも起こることがあります。また逆流性食道炎を治療せずにいると、バレット食道などの合併症を引き起こすこともあります。


逆流性食道炎と似た症状がある他の病気

狭心症

狭心症とは、心臓の細胞に血液を送る血管に動脈硬化が起こって血液の供給が十分にできなくなって起こる病気です。狭心症の発作と逆流性食道炎で起こる胸の痛みは似ているため、注意が必要です。

食道がん

逆流性食道炎による食道粘膜のびらんや潰瘍と、食道がんの病変は、見分けがつきにくいことがあります。胸やけなどの症状がある時には、内視鏡検査や組織の検査を受け、食道がんと区別を行うことが必要です。

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