白血病の特徴

白血病とは

 白血病は白血球を作る元の細胞の遺伝子に傷が入ったために白血球が増えて骨髄の中を占めてしまう病気です。 白血病は大きく急性と慢性に分かれます。その中でもそれぞれ骨髄性の白血病とリンパ性の白血病に分かれますので4つの種類に分類されます。

白血病の原因について

 慢性の骨髄性の白血病の場合ひとつの遺伝子異常で発症する病気だということがわかりました。一方、慢性のリンパ性の白血病は日本人には非常に少ないのですが、むしろ細胞が増殖するというよりはリンパ球が死ななくなって発症する病気です。
 通常リンパ球は、何十日から何百日のサイクルでアポトーシス=細胞が死に至ります。慢性のリンパ性の白血病はそのメカニズムが壊れてしまい、リンパ球が身体の中にたまって肝臓や脾臓、リンパ節が腫れて起こる病態だということがわかってきました。またその特別な染色体というものも何種類か発見されています。

 急性の白血病の場合、骨髄性の白血病もリンパ性の白血病も非常に多くの異なった遺伝子の血液の異常で発症する病気です。ですからひとつの治療法を当てはめるということは難しい病気だということが最近になってわかってきました。

 いずれにしても、細胞を増加する仕組みが非常に強く現れ遺伝子異常が起こることが原因で発症する病気ですので、現在では様々な遺伝子の異常を分類して、それぞれ違った治療薬を開発しようという試みがなされています。

白血病の種類と原因

白血病は伝染らない

 よく「遺伝子に異常があるから、そういった傾向が子供に伝染るんじゃないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、全くそういうことはありません。例えば正常な人でもたまたまある日突然遺伝子異常が起こり発症する病気ですので絶対に人に伝染ることはありません。

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他の臓器への転移

 白血病というのは血液のがんですから体中を巡っている血液の中に癌細胞があるので最初から転移しているがんだと言えます。転移しているから悪いということではありませんが、中に骨髄以外に白血病の細胞が固まりを作る、腫瘤形成性の白血病というものがあり、比較的予後が悪い白血病であると言われています。