血液の病気について

血液疾患の種類について

 血液の病気は大きく分けると良性の病気とがんに代表される悪性の病気とに分類されます。良性の病気はそれぞれ血液の細胞の数が多かったり少なかったりするという状態になります。赤血球が多い場合ですと多血症、赤血球が多いという病気になりますし、白血球が多ければ白血球が多いという病気になります。血小板も同様です。反対に赤血球が少ない場合には、貧血症、白血球が少ない場合には、白血球減少症、血小板が少ない場合には血小板減少症というそれぞれ血液成分の多い少ないが影響する病気、さらにはそういった細胞が機能が低下して発症する病気もあります。
 ただ私たちの健康に影響を及ぼすのはやはり血液の悪性疾患、がんです。その中には白血球のがんとして白血病があり、また白血球の中のリンパ球ががん化しますとリンパ腫、さらに骨髄腫といった病気があります。
 それ以外にも骨髄の中で血液を作りにくくなるために発症する不応性の貧血にはじまる骨髄異形成症候群という、血のめぐりが悪い状態の病気が特に高齢者の方に増加しており、この病気から白血病に進展する場合もあります。 この病気の発生頻度はそれほど多くないですが、10%程度の方がこのような病気から白血病に進展することがわかってきています。これらの病気も含めて広く血液の病気としてとらえています。


血液疾患の原因と予防法

 血液がんというのは生まれながらにがん細胞を持っている訳ではなく、血液の細胞が分裂を繰り返す中で起こってくる後天性の疾患です。一旦その血液がんの細胞ができてしまうとこれはもとには戻りません。
 予防としてはストレスをできるだけ避け、身体にとって負担になるような、例えばアルコールの摂取や、喫煙つまりタバコなどといったがん化が進む可能性があるものをできるだけ避けるようにするというのが一般的な方法だと思われます。 食生活としては色々な食物を摂ってバランスよく食事をすることがいいと思いますし、あまりストレスのない状態で楽しく食事をすることも一つの予防法として考えられます。


血液疾患の前兆、初期症状

 例えば骨髄異形成症候群の場合、不応性貧血といって貧血状態が最初に症状として現れることがあります。また白血球の病気、例えば白血病やリンパ腫の場合は、白血球そのものの機能が落ちていますから、感染などを起こしやすくなり、微熱が出たり口の中や歯茎が腫れるなどの症状が最初の症状として起こってきす。 さらには血小板が少なくなりますからその症状として、出血傾向が強くなります。つまり一番症状として現れやすいのは口腔内の粘膜の出血、歯茎から出血しやすくなる、また皮膚の点状出血、皮膚に赤い小さな点々の点状のものができ、ぶつけたこともないのに青あざができる、といったようなことです。

血液疾患の初期症状