山下武廣先生の ウェブサイト

虚血性心疾患

虚血性心疾患の検査

虚血性心疾患の治療

運動負荷シンチ

運動負荷シンチ検査では、心臓がどの程度の運動に耐えられるか、また血液の足りない領域がどの程度広がっているのかがわかり、狭心症や心筋梗塞の方の重症度を測ることができます。 具体的には、心筋に集まりやすい薬剤を血中に入れて放射線を当てて検査をします。運動負荷をかけて心臓を激しく動かし、運動後の血流をみていきますので、患者様にはランニングマシーンのような機械で、モニターを装着して走り続けていただきます。運動をした直後に、特殊なカメラで心臓を撮影します。 運動前の安静時の画像と運動後の画像を比較すると、運動後に血流が不足する部分がはっきりとわかります。

●健常な方の画像

沢山並んでいる画像から2つをとりだしたものが、右側の画像になります。 上段が運動負荷した直後、下段がお休みした後の画像になります。真ん中に黒いドーナツが見えていますが、これは心臓の中の最も大切な部屋である「左心室」を形作っている筋肉です。心臓は袋になっていますので、これをスパッと切って見ると、金太郎飴のように断面が見えてきます。黒い薬剤を流しているのですが、血液が正常に流れている場合には黒が濃く写り、逆に血液の流れが足りない時には黒が薄く写る、あるいは黒がなくなる、ということになります。この方の場合には安静にしていると一回り黒く写っています。歩いた直後を見ても同様に黒く写っています。つまり、安静にしていても運動した直後であっても血液が十分行き渡っているということになり、すなわち、血液を行き渡らせている冠動脈に病的に狭い部分はないであろうという解釈ができます。

●胸痛があり狭心症が疑われる方の画像

狭心症が疑われる方の例になります。健常な方の例と同じように上段が運動負荷をした後、下段がお休みした後の画像です。下段の画像では、薄濃はありますが、黒い部分が一周して写っています。しかし、上段の運動直後の写真ではほとんど黒い部分が抜けています。つまり、安静にしていると一回り血液は来ていますが、運動した直後は血液が不十分であるということになります。この方の例でいうと、心臓の前の方、具体的には「前下行枝(ぜんかこうし)」に病的に狭い部分があるであろうという判断になります。  当院では、ほぼ皆さんがあらかじめこの運動負荷シンチを行ってから心臓カテーテル検査に向かっていただいています。カテーテル検査で病的に狭い部分が見つかった場合に、この運動負荷シンチの結果からいわゆる虚血、血液の足りない状態が明らかな方にはその場でカテーテル治療に移ることができるように予め準備をして臨むというのが当院の基本的な姿勢です。


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