渡辺 大介
DAISUKE WATANABE
Dr. Daisuke Watanabe’s Web Site 脳血管内治療センター長 / 医長 厚生中央病院

未破裂脳動脈瘤について

未破裂脳動脈瘤とは

脳動脈瘤とは頭の中の血管に出来たコブの事で、それがまだ破裂していない状態を未破裂脳動脈瘤といいます。
未破裂脳動脈瘤が万が一破裂してしまった場合には、くも膜下腔というところにある血管が破裂してくも膜下出血という状態になります。

脳動脈瘤の予防について

未破裂脳動脈瘤を発症させないための方策というのは確立されていません。破裂させないための予防策としては、血圧が高い方は血圧の管理をしっかりするなどの内科的な管理が重要です。

残念ながら脳動脈瘤は発症したら薬で消す事はできません。ある一定の脳動脈瘤に関しては外科的な治療が必要になります。

脳動脈瘤の外科的な治療について

脳ドックガイドラインで大きさについて基準が定められており、一定以上の大きさは治療の対象となります。大小で言うと大きい方が破裂しやすいというデータがあり、部位によりますが一般論としては5ミリ位から治療を前向きに考える事が多いです。 しかし、5ミリ以上の大きさであったとしても、患者さんの年齢、全身状態、背景等を勘案して治療するかどうかを“ゆっくり”とお話しします。“ゆっくり”という理由は、脳動脈瘤があっても未破裂の場合は年間に破裂する確率は約1%未満であり、今日見つかったから明日緊急で未破裂脳動脈瘤の手術する事はまずありません。事前にしっかりとした情報を共有する事が重要です。

未破裂脳動脈瘤の治療方法とその選択について

治療方法を検討する場合、最優先事項は安全性です。 脳動脈瘤があった場合、年間の破裂率は1%未満です。十年単位で考えれば10%、20%と危険性は上がりますが、手術で合併症が発生すれば数時間の間で結果が出てしまいます。安全性が担保出来ない限り手術はするべきでないと思っています。
外科的治療は大きく分けて二つで、開頭クリッピング手術と脳血管内手術です。 施設や医師によって考え方は異なりますが、私の考え方としてはその脳動脈瘤自体が安全に手術できるか、安全に手術出来てかつ破裂しない環境を整えられるかを検討し、もし開頭クリッピング手術と脳血管内手術が同等であれば、低侵襲であるコイル塞栓術を選択します。