頚動脈ステント留置術(CAS)も血管撮影室でX線を使用し実施します。
カテーテルを頚動脈の細くなった部分まで到達させ、先端に風船のついたカテーテルを使って細くなった部分を広げます。その後にステントと呼ばれる金属の網で広げた部分を補強してあげます。この時、広げた部分から動脈硬化の破片が飛ぶと脳梗塞になってしまうため脳梗塞にならないような環境を整えておきます。
基本的に頚動脈ステント留置術(CAS)は頸動脈血栓内膜剥離術(CEA)ではリスクが高い人に適用します。 頸動脈血栓内膜剥離術(CEA)のリスクが高い場合とは、狭窄が手術しにくい場所にある時や、全身麻酔ができない疾患を抱えている( 重症な心臓病や呼吸器疾患)場合などです。
頚動脈ステント留置術(CAS)は局所麻酔ででき、手術時間は1時間程です。
最大のメリットは皮膚を切らず済む事です。そのため入院期間も短くて済みます。
また、全身麻酔がかけられない患者さんにでも治療が可能となります。 近年、治療に用いる機器の進歩が目覚ましく成績も大きく向上しています。日本の成績はヨーロッパやアメリカの成績を大きく上回っています。
デメリットは抗血小板薬の内服を継続しないとならない事です。術後数ヶ月は多く飲まなければならないので出血リスクが高まります。
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