子供のころに祖母をガンで亡くしたり、父は若くして重症の脳梗塞になって寝たきりに近い状態になりました。
当時は診断されませんでしたが、父の脳梗塞は今振り返ってみると心房細動が原因だったのかもしれません。
それが医師をめざすことになった理由の一つですが、実際に現在自分が脳梗塞による寝たきりを予防する治療(心房細動のカテーテルアブレーション)に携わっていることについては、いつも何かしら運命的なものを感じています。
研修医として名古屋第二赤十字病院に勤務しているときに、非常に魅力的な先生方が循環器内科に多数いらしたことを覚えています。
そのような先生方と交流を深めていく中で、カテーテルを用いた治療に興味を持ちました。
ちょうど日本においてはカテーテルアブレーション治療が始まったばかりの頃でした。
当時、技術を要する治療でしたが、実際に経験する中でカテーテル治療は自分に合っていると感じ、不整脈を専門としました。
これは自分だけではなく、若い先生方にもよくお話することですが、患者さんに接する際には「相手の立場になって」ということが常に大切と思っています。
苦しい症状で来院した患者さんが、もし自分の身内だったらどのように接するか、どの治療をお勧めするか、とういう風にいつも考えて治療に当たっています。
そのような配慮を持って接したときに、お互いが良好な人間関係でご満足いただける治療ができるのではないかと思います。
日頃心がけしていることのもう一つは、後進の指導があります。
私が生涯に治療できる患者さんの数は限りがありますが、一人でも多くの優秀なアブレーション医師を育てれば、何倍もの患者さんが恩恵を受けることができます。
そのような気持ちで院内、あるいは院外での若手医師の教育に力を入れています。
「明けない朝はない」
長い人生良いことばかりではなく、うまくいかない時期というのもあります。
そういう時にこそ、前向きに頑張って困難を乗り越えていけば、その先には新たな世界が広がることが多いと思います。
これは私の人生経験からも言えることで、つらいことの先には必ず良いことが待っていると思って日々過ごしています。
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