脳動脈瘤クリッピング術

脳動脈瘤クリッピング術

ムービー編

脳動脈瘤コイル塞栓術の対極にある治療法です。つまりこの治療法は「切る治療法」です。ですから傷痕が残ります。しかし「切る」のがすべて悪いわけではありません。むしろ動脈瘤の形や場所によってはこの治療の方が「安全」なために、後遺症を残さず、結果として「患者さんに優しい」治療となることがあります。とくに前に出てきたネックの広い動脈瘤や動脈瘤から枝がでているようなケースではこの治療の方が良い適応となります。また動脈瘤の処置が完全なので、再治療がまずいらないこと、従って外来通院がすぐに不要となることもこの治療の利点です。
方法はまず頭蓋骨の一部をあけて、脳と脳の隙間を分けて動脈瘤を露出し、動脈瘤の根元にクリップをかける(図A、 B)というものです。
この手術は全身麻酔で行うため、麻酔が覚めないと患者さんの状態が分からないところが問題でした。つまり以前は、麻酔から覚めてはじめて「あれ、麻痺がでているぞ!」というような状態だったのです。しかし最近はモニターと麻酔の進化により、全身麻酔のかかった状態でも麻痺があるかどうかを判定することが出来るようになりました。現在我々はこのモニターを装着した状態でほぼ全例の手術を行っています(図2)。

■対象となる患者さん

脳動脈瘤があり、コイルによる治療が危険な患者さんが対象となります。 ネックの広い動脈瘤や枝の出ている複雑な形の動脈瘤も治療することが出来ます。

■手技の様子、実績

髪の毛は幅1cm程度だけ傷に沿って刈るだけなので、治療直後も目立ちません。
手術時間は動脈瘤の部位にもよりますが、通常3-6時間で、当日麻酔覚醒後から会話が可能となります。翌日からは食事もとれるようになり、7-10日で退院となります。
筆者の最近の4年間の未破裂脳動脈瘤クリッピング術では永久合併症はなく、極めて良好な治療成績を得ています。様々なモニターや術中血管撮影を行うこと、必要な場合にはバイパス術を併用するなどの工夫が、現在の良い治療成績につながっていると考えています。

▼図1
図1

▼図2
図2

▼手技の様子
手技の様子

▼脳動脈瘤クリッピング術
(解説を入れています)

動画:脳動脈瘤クリッピング術

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