吉村紳一先生のウェブサイト DR.SHINICHI YOSHIMURA'S WEB SITE

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ドクターの紹介

 

本サイト内の検査画像等は患者さんまたはご家族の承諾を頂いた上で掲載しています。

 



この「頚動脈ステント留置術」では体にメスを入れることなく、局所麻酔のみで血管の細いところを広げることが出来ます。脳梗塞とは脳の血管がつまって起きる病気です。以前は日本人では頭の中の血管が細くなって起きる割合が多いと言われていましたが、最近では食事の欧米化によって日本でも動脈硬化による脳梗塞、つまり頚(くび)の血管が細くなり、そこに血の固まり(血栓)ができて脳梗塞を起こす割合が増えてきました。従来は全身麻酔で頚部を切開する「内膜はくり術」が主流でしたが、この「頚動脈ステント留置術」では局所麻酔で治療できますし、体にメスを入れずに細い部分を広げることができます。2008年の春からは日本国内でも正式に認可された方法です。



■対象となる患者さん

頚動脈が高度に細い患者さんが治療の対象となります。
脳梗塞の既往がある方はもちろん、既往のない方も狭窄度が高い場合にはこの治療法を受けた方が良い場合があります。



■手技の様子、実績

治療法はシンプルです(動画)。まず足の付け根から管を入れ、頚動脈まで誘導します。その後、細い部分を風船で広げ、ステントという金属の網の筒(図1A)を留置します。治療中にできる血管の破片などが頭の中に流れていかないようにブロックしながら治療を行うことが重要で、最近ではバルーン型とフィルター型を併用して治療を行っています(図1B)。
図2は実際に治療を行った患者さんの写真です。細かった頚動脈(図2A)を風船で広げて(図2B)、ステントを留置することで血管は良好に拡張しました(図2C)。治療後は通常3-5日ほどで退院となります。
最近の100例においては、重度後遺症が0.9%という極めて優れた治療成績が得られています 。
これは頚動脈を術前に詳細に解析し、患者さんに適した治療法、治療器具を選択しているためであると考えています。

 

▼図1
ステントで狭くなった動脈を拡張する

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▼図2
右腸骨動脈の閉塞と左腸骨動脈の狭窄(左)に対して、ステントを留置し、血液の流れが改善している(右)

(*クリックで拡大します。)