吉村紳一先生のウェブサイト DR.SHINICHI YOSHIMURA'S WEB SITE

※画像クリックで、解説動画をご覧いただくことができます。

ドクターの紹介

 

本サイト内の検査画像等は患者さんまたはご家族の承諾を頂いた上で掲載しています。



 

頚動脈内膜はくり術は英語でCarotid Endarterectomyといい、CEAと略されます。
この手術は細くなった頚動脈を直接手術で切開し、動脈硬化で厚くなった壁を取り除く手術です(動画参照)。この手術は血管の狭窄が高度な場合に、薬だけによる治療よりも脳梗塞の予防効果が高いことが証明されています。

以下に少し詳しく説明します。

脳梗塞の既往のある症候性病変については、これまでの臨床比較試験の結果で、50%以上の狭窄がある場合に、このCEAという手術の有効性が証明されています。最も有名な臨床研究であるNASCET試験では、下記のごとく内科的治療として薬を内服していても2年間で26%の脳卒中を起こすのに対して、CEAを受けると2年間で9%の脳卒中リスクに減少していることが分かります。

表1 NASCET研究のまとめ(2年間の発生イベント)


一方、偶然診断された無症候性病変の場合には60%以上の狭窄でCEAの有効性が証明されています。
無症候性病変の臨床比較試験でもっとも有名なものはACAS研究です。この研究では、内科的治療では5年間で11%の脳卒中を起こすのに対して、CEAを受けると5%に減少することが証明されました。

表2 ACAS研究のまとめ(5年間の発生イベント)


以上のように頚動脈狭窄症に関しては、これまで臨床比較研究が行われ、CEAの有効性がしっかりと確立しています。